第 43 回 勉強会開催
講義内容
- デンタルケアについて
- 皮膚疾患とスキンケアについて
- 日 時
- 2025年1月27日(月)・28日(火) 11:00〜18:00
- 場 所
- 大阪府各ブリーダー宅訪問
- 人 数
- ブリーダー 8名
- 講 師
- 西川獣医師[共立製薬・ペット事業推進部]



歯周病関連のリスク
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歯周病は若年から始まっているため、早期のデンタルケアが重要
- 犬の手術を含む保険金請求理由の1位が【歯周病】(歯肉炎/歯槽膿漏/歯石除去)
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ホームデンタルケアを実施していない小型犬は9ヶ月齢から
歯周病が始まることがある - 2歳までの犬の80%・猫の70%が何らかの形で歯周病に罹患している
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犬猫における歯周病の全身疾患の影響が示唆された
- 歯周病が僧帽弁の変性、肝臓・腎臓の炎症に関与している可能性がある 僧帽弁閉鎖不全症の犬で歯周ポケットと僧帽弁から同一の最近DNAを検出された。
- 猫の慢性腎疾患の発症リスクになる 歯周病重症度が高くなるほど慢性腎臓病のリスクが増加した。 中等度〜重度の歯科疾患は慢性腎臓病の発症リスクが増加した。
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年に1回のスケーリングをすることで
健康寿命を伸ばす可能性が示唆された
- 年に1回のスケーリングは、死亡リスクを18.3%低下させた

予防歯科の推奨
-
最終目標は、歯ブラシを使った
歯周ポケットのケア -
できる範囲のケアからスタートし、
進行を少しでも遅くする -
フードは固形物。
ふやかしフードは
歯周病菌を増やす原因に -
デンタルガム・ウォーター・
スプレーなどのケア製品で予防する -
獣医師連携のもと、
定期的なプロフェッショナルケアを
スキンケアシャンプー
選び方
抗菌・抗真菌性シャンプー 【病原体の増殖による皮膚症状に】
膿皮症:丘疹、膿疱、痴疲、表皮小環、痒みなど
マラセチア皮膚炎:発赤、脂漏、臭気、肥厚、痒みなど
主な抗菌性成分
クロルキシレノール、クロルヘキシジン、
過酸化ベンゾイル、ポビドンヨード、乳酸エチル
主な抗真菌性成分
硝酸ミコナゾール
角質溶解性シャンプー 【角質層の過剰な増殖による皮膚症状に】
脂漏症、角化異常症:鱗屑、痴疲、脂漏、肥厚、色素沈着など
主な角質溶解性・角質形成性・脂質溶解性成分
サリチル酸、過酸化ベンゾイル、イオウ、二硫化セレン、コールタール
止痒性シャンプー 【痒みによる皮膚トラブル】
アトピー、その他アレルギーなど:痒み
主な止痒性成分
オートミール、アロエベラ、コールタール
保湿シャンプー 【角質層のつくりの弱さによる皮膚症状に】
アトピー、乾燥肌:乾燥、鱗屑、痒み、脱毛など
主な角質溶解性・角質形成性・脂質溶解性成分
グリセリン、プロピレングリコール、尿素、乳酸、オートミール、セラミド関連物質
使い方
角質層に水を含ませる
[水和/5分間]
30°以下の水で
全身の肌をよく濡らす。
角質層に成分を染み込ませる
[浸透/10分間]
しっかり泡立てたシャンプーを
こすらずマッサージするように
全身の肌に付着させる。
角質層から余分な水分を除く
[水洗/5分間]
30°以下の水で
全身の肌をよく洗い流す。

今回の勉強会では、ブリーダー宅を訪問し直接お話をさせていただきました。少数だからこそ話もしっかり聞いていただけ、環境改善のための話し合いも出来たと感じました。これからも訪問を続け、ブリーダーさんと協力しながら環境改善を進めていきます。
Curriculumカリキュラム
共立製薬様、
ロイヤルカナン様と一緒に、
右記の内容を中心に
勉強会を実施しております。
- ウイルス感染症の種類とその対策
- 外部内部寄生虫の繁殖に対する影響と対策
- 施設衛生管理と感染症対策
- 改正動物愛護法のポイント
- デンタルケアと繁殖への影響
- 皮膚疾患とスキンケア
- 遺伝子検査のポイント
- 基礎栄養学
- 妊娠授乳期の食事管理(体重編)
- 妊娠授乳期の食事管理(栄養編)
- 3Hシンドロームと初乳の必要性について
- 嗜好性
- 繁殖生理と交配適期の見極めの重要性
- 交配適期の見極め方
- 衛生管理
今後の開催予定
※定員:1回につき、10~15名
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関東
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関西
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九州
順次開催予定!
詳しくは、担当者へご連絡ください。